【ハイスターズ個別指導学院】2025年度(令和7年度) 千葉県公立高校 入試分析 [ 社会 ]
2025/04/15 カテゴリー:鴨川校 / 茂原校 / 成田校 / おゆみ野校 / 鎌取校

こんにちは!
ハイスターズ個別指導学院です。
全5回(それぞれ語、数学、英語、理科、社会)に分けて、2025年度(令和7年度)千葉県公立高校の入試分析をブログにのせます。
第4回は「社会」です。
社会:入試問題分析
「出題形式が大きく変化、読解・資料分析の重要性が増す」
〈難易度〉 昨年度より難化
〈平均点予想〉 50~53点程度
〈総評〉
設問数や大問構成自体は昨年と同様でしたが、出題形式には大きな変更が見られました。
昨年度に引き続き、資料を読み解き、それに基づいて思考・判断する力が問われる問題が中心でしたが、従来とは異なる目新しい形式の設問が増加しました。
特に問5では、冒頭に提示された初見の資料を正確に理解することが前提となる設問が多く含まれており、多くの受験生にとって取り組みにくかったと考えられます。
条件記述問題においても、文脈の正確な読解が不可欠であり、解答をまとめるのに苦労するものが目立ちました。
結果として、昨年度より難化し、平均点は51点前後になると予想されます。
大問1「総合問題」:難易度(応用)
資料の読み取り問題では、内容が正しい選択肢の組み合わせを選ぶ形式が出題されました。
提示された円グラフが割合の高い順に並んでいなかったため、判断を誤った受験生もいたかもしれません。
また、廃藩置県と関連の深い出来事を選ぶ問題も出題されましたが、問い方が抽象的であったため、何が問われているかを正確に把握する必要がありました。
大問2「地理(日本地理)」:難易度(標準)
主要な果物の生産量を示すグラフの読み取り問題では、都道府県の位置に関する正確な知識に基づいて判断する必要があり、やや難しい設問でした。
地形図の問題では、ハザードマップを題材とした読解が出題されましたが、問われた内容は基本的なものが中心であり、難易度は標準的でした。
大問3「地理(世界地理)」:難易度(応用~発展)
単なる知識の暗記だけでは解答が難しく、提示された文章から設問の意図を正確に読み解く能力が求められる問題が多く見られました。
中国に関する説明文の空所補充問題は、前後の文脈を注意深く読み解かないと、誤った選択肢を選んでしまう可能性が高い設問でした。
条件記述は、今年度も世界地理の分野から出題されました。
フィヨルドの形成過程に関する説明を求める内容で、昨年度と比較して難易度は大幅に上昇しました。
大問4「歴史(前近代史)」:難易度(応用)
文化史の分野からは、ジャポニスムに関する設問が見られました。
教科書の内容を細部まで理解していないと、関連する時期を特定するのは困難だったと考えられます。
条件記述問題は、今年度も前近代史の範囲から出題されました。
織田信長が実施した楽市・楽座に関する説明が題材でしたが、解答の末尾を名詞で終えるという指定があったため、やや解答しにくい設問でした。
大問5「歴史(近・現代史)」:難易度(発展)
昨年度と比較して、出題形式に顕著な変化が見られました。
ガンディーがヒトラーに宛てた書簡が題材とされましたが、まず手紙の差出人と受取人を特定する必要があり、多くの受験生は戸惑ったと考えられます。
特に(1)~(3)の設問は、書簡の内容を正確に読解できていない場合、すべて誤答となる可能性があり、この大問全体の難易度を引き上げました。
大問6「公民(経済)」:難易度(標準)
資料読解問題では、提示されたレポートの内容から対象国がアメリカであると特定し、さらに国民負担率のデータから、アメリカが『大きな政府』と『小さな政府』のどちらに該当するかを判断させる設問が出されました。
このように二段階の思考プロセスを要するため、やや難易度の高い設問だったと言えます。
大問7「公民(政治)」:難易度(応用)
選挙の四原則に関する問題では、ビゴーの風刺画を読み解き、描かれている状況で実現されていない原則は何かを判断することが求められました。
条件記述問題では、地方自治における首長の解職請求(リコール)が題材となりました。
この問題では、解職請求に必要な署名数に加えて、その提出先まで記述する必要があり、やや解答が難しい記述問題でした。
大問8「公民(国際)」:難易度(標準~応用)
『マイクロクレジット』をテーマとした設問が出題されました。
また、各国のエネルギー事情に関する資料読解問題では、提示された選択肢の中からドイツに該当するものを選ぶだけでなく、その理由として最も適した説明文を選択する必要がありました。
この判断には、発電『割合』と発電『量』という二つの異なる指標の資料を正確に比較検討する必要があり、やや複雑な設問でした。
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