【ハイスターズ個別指導学院】2025年度(令和7年度) 千葉県公立高校 入試分析 [ 数学 ]
2025/04/02 カテゴリー:鴨川校 / 茂原校 / 成田校 / おゆみ野校 / 鎌取校

こんにちは!
ハイスターズ個別指導学院です。
全5回(それぞれ語、数学、英語、理科、社会)に分けて、2025年度(令和7年度)千葉県公立高校の入試分析をブログにのせます。
第2回は「数学」です。
数学:入試問題分析
「昨年度に続き易化傾向。幅広い分野からの出題に対応力と時間配分が求められる」
〈難易度〉 昨年度よりやや易化
〈平均点予想〉 50点程度
〈総評〉
出題形式は昨年度と変わらず、大問4問構成でした。解答形式はマークシート式が全体の約7割を占めました。
出題内容は、小問集合(各領域の基本問題、作図含む)、関数、平面図形(証明含む)、総合問題(平面図形、空間図形)でした。大問1や大問2では、昨年度に比べ、易しい問題と手間のかかる問題の難易度差が大きく、問題の取捨選択と時間配分が点差につながったと考えられます。
大問3や大問4は頻出のテーマであり、時間に余裕があれば解けた生徒も多かったでしょう。
本番を想定し、時間を計って過去問演習に取り組むなど、確実に得点するための実践的な演習を日頃から積むことの重要性が改めて示されました。
また、大問1(6)「一次関数(定数を求める問題)」や大問4(1)~(3)「平面図形(おうぎ形)」など、近年は出題頻度が必ずしも高くない問題も見られるため、日頃から幅広い分野に対応できる力を養う必要があります。
さらに、普段の学習から入試レベルの問題に触れる機会を作り、応用問題に対応する力を鍛えることが、得点力向上の鍵となります。
大問1「計算・小問集合」: 難易度(基礎~標準)
昨年度の大問1と形式に大きな変更はなく、各領域の基本的な問題が中心に、合計16問(51点分)が出題されました。
昨年度に引き続き、(2)「方程式(整数に関する問題)」が出題され、(7)「作図(回転移動)」も昨年度同様、比較的取り組みやすい問題でした。
一方で、(4)「データの分析(四分位数)」は、上位校合格を目指すなら確実に得点したい問題です。四分位数とデータの個数の関係を正確に理解しているかが問われました。
(5)「確率(図形に関する問題)」は、空間図形の線分の長さが絡む融合問題であり、苦戦した生徒も少なくなかったでしょう。線分の長さに着目して場合分けをしたり、余事象を利用したりといった工夫が必要でした。
近年の網羅的な出題傾向に対応するためにも、早期から満遍なく学習を進め、対応力を鍛えていく必要があります。
大問2「関数」: 難易度(基礎~標準)
小問3問構成で、例年通りの形式でした。出題内容も昨年度同様、「2次関数(グラフと平行四辺形)」がテーマとなりました。
(1)「2次関数(比例定数を求める問題)」や(2)「2次関数(三角形の面積)」は基本問題であり、確実に得点したいところです。
(3)「2次関数(グラフと平行四辺形)」では、面積から座標を求める問題が出題されました。今年度を含め、近年の千葉県入試では、グラフと図形の融合問題において、図形の性質を活用すると解きやすいケースが少なくありません。今年度も、面積比と線分比の関係を利用すれば、比較的スムーズに座標を求めることができました。
特定の解法を覚えるだけでなく、応用が利く解法や考え方を日頃から身につけることが重要です。
大問3「平面図形」: 難易度(標準~応用)
今年度は円を含む相似の証明問題が出題されました。(3)は昨年度同様、証明を利用して三角形の面積を求める問題でした。
(1)は証明の条件を問う穴埋め問題、(2)は(1)を利用する証明問題でした。(3)は面積を求める問題でしたが、条件から正三角形を見つけ、(2)の証明を利用すれば解くことができたでしょう。
与えられた条件や計算で分かった線分の長さを図に書き込みながら解くといった、一つ一つの作業を丁寧に行うことが重要です。特に(3)のような応用問題への対応力が、上位校合格を目指す上での鍵となります。図に条件を書き込むなどの作業を丁寧に行えたかどうかが、点数を左右したと考えられます。
大問4「総合問題」: 難易度(基礎~標準)
今年度の大問4は、昨年度と同様、会話文形式で出題されました。今回は空間図形と平面図形の融合問題で、図形を転がす状況が題材となりました。
この題材自体は、中学1年生で学習する「平面図形(おうぎ形)」や「空間図形(円錐)」の知識を活用するものであり、難易度は昨年度より易化したと言えます。
また、会話文の前後がヒントになるため、いかに落ち着いて問題文を読み、取り組めたかが重要でした。
(3)~(6)は円錐に関する問題でした。特に(4)~(6)は、数の性質を利用して規則性を見つける問題でしたが、落ち着いて情報を整理し、処理できたかが鍵となりました。
大問4では、例年、最後の設問で規則性を見つけて解く問題が出題される傾向にあります。
ただし、最終問題であるため、この大問に至るまでの時間配分が非常に重要になります。時間を計って演習するなど、実践的な演習を日頃から取り入れることで、入試本番での得点力を養うことが重要となります。
ハイスターズ個別指導学院
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